がんばれ、大川!

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第13回~第14回


   第13回
千葉県・暴力事件で辞めない村議会議員、大川市議会とそっくり。

今、全国で大ニュースになっている千葉県長生村の村議会議長の暴力事件。

6月21日モーニングショーで取り上げられたので、ご存じの方もあるかと思う。

問題になっているのは、議会から辞職勧告決議案を2度も可決されながら、議員も議長も「辞めない」と居座っている東間永次議長です。

事件があったのは、今年(R5)4月深夜で、長生村の村議会議長が私的な宴会に公用車で送迎させ、運転させていた女性役場職員に後ろの座席から暴力を振るい、5月5日起訴され、罰金20万を支払ったというものです。

長生村議会では、4月30日、東間永次議長に対し、辞職勧告を全会一致で可決。さらに6月20日、2度目の辞職勧告を可決。それでも辞めないというので、大問題になっているのです。

この問題は、NHK、TBS、テレ朝、読売新聞、毎日新聞他、全国版で大々的に報道され、この後、この暴力議長がどうなるか、注目の的となっています。

ところで、この千葉県の暴力議員は、大川市の暴力議員とそっくり。どれくらいソックリなのか、どこが違うか今後の大川のために、比較してみましょう。

  <よく似ている点>

(罪 名)

千葉県の暴力議長:[傷害罪]

大川市の暴力議員:[暴行罪]

(罰 金)

千葉県の暴力議長:[20万]

大川市の暴力議員:[10万+賠償57万]

(経 緯)

千葉県の暴力議長:

2023.4[私用の宴会に公用車を出させ、車内で運転の女性職員に暴行]

大川市の暴力議員:

2015.6[議会で反対意見を述べた議員に

議会後、議会事務局内で暴行]

(年 齢)

千葉県の暴力議長:[現在77歳]

大川市の暴力議員:[現在73歳]

(議員歴) 

千葉県の暴力議長:

[9期目最長老議員 1990より30年以上議員]

大川市の暴力議員:

[8期目最長老議員  1991より30年以上議員]

(選挙定数/立候補者)

長生村:

14/14 立候補する者がいなく、    無投票・落選する者なし、全員当選

大川市:

14/16 立候補する者が少なく、 立候補した前議員は全員当選。

<異なる点>

1.暴力後の状況

[千葉県長生村]

暴力議員は、暴力の後、1万円の商品券を渡した。公用車内の記録USBを壊した。

[福岡県大川市]

暴力議員には、全身にイレズミがあり、暴力議員議職勧告決議案を議会に提出しようとすると、子分議員が「後の仕返しがえすかやろうばん」「街宣車回ってくるばん」などと脅迫した。

2.暴力議員への議会の対応の違い

[長生村の場合]

長生村議会が暴力議員に対し2度にわたって辞職勧告を可決した。(1回目は全員賛成)

【大川市の場合】

大川市議会は、暴力議員辞職勧告を賛成6―反対7で否決した。公明党も元学校の先生も暴力議員擁護の投票をし、どちらかが1票でも賛成していれば、暴力議員辞職勧告は長生村同様、可決されたが、そうはならなかった。

【考察】

 特筆しなければならないのは、起訴されて暴力罪が確定した議員に対し、長生村議会はこの時、2度、議員辞職勧告を決議し、大川市議会は1回すら辞職勧告出来なかったことである。

 長生村に対し、メディアは、この暴力議員の居座りを許さず、全国的に取り上げました。

 前科が付き、辞職勧告を議会で受ければ、議員という公職は辞任するというのが、常識だからです。

 大川市議会は辞職勧告さえ決議することが出来なかった。公明党はじめ7名の暴力擁護議員がいたからです。

そして、その7名が、議長・副議長、各委員会委員長・副委員長などすべての役職に振り分けて就任し、6月19日から開会している大川市議会を回しています。

長生村と大川市。何という違いだろう。

取材に応じた長生村の人は言う。

〇「公務員だったら、すぐ懲戒免職になりますよ。どうして議員辞職しないんですか。」

〇「1回こういうこと(傷害事件)をしちゃうとアウトだと思うんですよ。辞めた方がいいと思います。人間的にどうなんでしょうね。」

 大川市においても、暴力賛成の大川市民は一人もいない。

 暴力議員辞職勧告反対の7名の投票は、市民に対して言い訳の出来ない背信行為である。

良心が痛まないのだろうか。地方政治の本道はどこに行った?          

2度の議員辞職勧告を受けてなお辞めない長生村の議長どうなる?

 第14回に続く  2023.6.22 更新

    第14回
ビックリ!「暴力事件」 千葉長生村議会と大川市議会の差

 前回、千葉県長生村議会議長の暴力事件に対して二度にわたる辞職勧告決議があったこと、

それにもかかわらず、この暴力議長が辞職しないというので、全国的に大問題になっていることを、お知らせしました。

この問題は、NHK、TBS、テレ朝、読売新聞、毎日新聞他、全国版で大々的に報道され、

この後、この暴力議長がどうなるか、注目の的となっていた訳ですが、

この度、議会では3度目の辞任決議を提出され、長生村議会 東間永次議長は、議長も議員も辞職しました。

改めてこれまでの経緯とその後の結果をお知らせします。

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  <これまでの経緯>

【令和5年】

4月7日 東間永次村議会議長の暴力事件が起きる。

4月30日 第1回目の議員辞職勧告決議案、全14票全会一致で可決。

5月16日 逮捕。

6月5日 傷害罪で起訴。同日20万円の罰金。即日納付。

6月20日 東間永次議長、議員辞職しない意向を示す。同日、第2回目の議員辞職勧告決議案14票中、11対3の賛成多数で可決。それでも辞職しないので、メディアで大問題となる。

6月26日 東間永次議長、議員辞職願は出さず、議長職のみの辞職願を提出。

6月29日 東間永次議長、依然、議員辞職願は出さず。

6月30日 午前、東間永次議長の議長職辞任願が可決される。

同日、第3回目の議員辞職勧告決議案を全14票全会一致で可決。

同日その後、東間永次氏、議員辞職願をやっと提出。

同日、東間永次氏の議員辞職願可決される。

  [長生村の人々の声]

〇「議員を続けていきたいということ自体がおかしいわけで、さっさと辞めるべきだった。」

〇「権限を持っているからといって、横暴にしてほしくない。」

〇「長い間議員を続けられると間違った方に逸れてしまう」(「チバテレビ」より)

   < 考 察 >

  1. 暴力事件を起こした東間永次議長は、全14票全会一致で可決された第1回目の議員辞職勧告決議においても、議長や議員を辞職するつもりは、さらさらなく、逮捕・起訴され罰金を払った後も、「やり残したことがあるので」と議員辞職しない意向を示し続けました。
  2. その後、第2回目の議員辞職勧告決議案が提出されそうとの情報を受けて、親密な議員に手を回したのか、今度は3人の議員が反対票を入れ、第2回目の議員辞職勧告決議案は、14票中、11対3の賛成多数で可決しました。3人の暴力擁護議員がいた訳です。

    これについて、東間永次議長は、「前回は全員(が決議案に賛成)ということだった。今回は同志が増えてくれたようだ」と語り、なお議員辞職の気配を見せませんでした。
  3. この段階で、「2度の議員辞職勧告決議で、なお辞職しない村議会議長」として、メディアが、大々的に取り上げ、問題は全国区になりました。
  4. メディアが長生村に殺到し、長生村は一躍有名になり、大騒動。このまま、頬かむりでは済ませられないと考えたのか、6日後、やっと東間永次議長は議長職のみ辞職願を提出しました。議長職辞職だけで、何とか済ませたいと考えたのでしょう。

    地位に恋々として、考えるのは自分のことだけ。公職者として、どれだけ郷土に悪影響を及ぼしたかを振り返り、自らの責任を反省する気配が全く見られません。
  5. その4日後、6月30日、東間永次議長の議長職辞任願が可決されると、同日、議会は、提出された第3回目の議員辞職勧告決議案を、全14票全会一致で可決しました。

 第2回目の議員辞職勧告決議の時、東間永次氏の「同志」として、反対票を入れた3人は誰だ、と長生村では話題になったことでしょう。

 盛り上がった全国の世論の力に負けて、この3人も、今度は反対票を投じることが出来なかったようです。

全会一致の 第3回目の議員辞職勧告決議案で観念したのか、同日、東間永次氏は、議員辞職願を提出、午後の議会で、議員辞職願がやっと可決されました。

 こうして9期目、1990年より30年以上議員を続けた最長老議員は、議会の品位を落とし、人生に汚点を残して議会を去って行きました。

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この問題には、多くの教えがあります。

 何より私たちが、最も学ばねばならない点は、大川市議会が議員の暴力事件に対して、1回も議員辞職勧告を決議できず、暴力議員を擁護したのに対し、

 千葉県長生村議会では3度も議員辞職勧告を決議しそのうち2回は全会一致)、辞めたがらない暴力議員をとうとう辞職させ、暴力はいけないということを市民の前に明確にしたという点です。

 大川市では、令和2年、大川市議会で暴力議員辞職勧告決議に賛成した議員、反対した議員のほとんどは、今も議員をされています。

改めて氏名をここに挙げ、当時の投票状況と今期の議会役職を書いておきます。

【暴力議員辞職決議に賛成した議員と今期の役職】6票

龍誠一 ?

内藤栄治 ?

永島幸夫 ?

西田学 ?

古賀龍彦(まだ若いのに今期不出馬

吉川一寿(まだ若いのに今期不出馬) 

   

【暴力議員辞職決議に反対した議員と今期の役職】7票

筬島かおる(率先して反対)

今期                 議会運営委員長            文教厚生委員会副委員長

遠藤博昭(反対)

今期 議長

平木一朗(反対)

今期 文教厚生委員会委員長

古賀寿典(元学校の先生・反対) 

今期 副議長

馬淵清博(反対)

今期 産業建設委員会副委員長

宮崎稔子(公明党・反対)

今期 総務委員会副委員長 

宮崎貴仁 ?

川野栄美子(辞職勧告当時の議長)

今期 産業建設委員会委員長 

永島守(当時被勧告議員) 

今期 総務委員会委員長 

上の川野・永島両議員は当時、投票権がなかった。

 こうして、大川市では、6対7で暴力議員議員辞職勧告決議は葬りさられ、今期の委員会の役職をみれば、現在の議会地図が、ほぼ、暴力議員辞職勧告決議当時の地図そっくりであることに、市民は気づくだろう。

だが、天は見ている。          暴力事件に関する一連の市議会の動きは大川市議会の永遠の汚点。

 汚点の上に立ちながら、自分は偉くなったと大きな勘違いをし、無責任・無神経・高慢を極めている恥知らずは、

誰か?

その汚点に名を連ねた者は誰か?

 将来にわたる長い大川市議会の歴史から見れば、千葉県長生村のように、やがて議会の全貌が明らかになり、汚点に加担したことを恥じる日が来るに違いない。

 第15回に続く   2023.7.4 更新


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